当社は令和2年、おかげさまで創立55周年を迎えました。
創立前の歴史を遡りますと、江戸末期、南部藩(現岩手県)花巻城の御用大工の棟梁は100人扶持を頂戴し、明治維新で花巻城が廃城となった際、お城の解体の指揮をとったそうですが、その長男高橋常吉は明治期に高常組製作所を興し、宮澤賢治の詩に登場する「高常水車」を製作するなど水車大工として名を馳せ、北上盆地の多くの農民の助けとなり、明治~大正~昭和初期を生き抜きました。
高橋常吉の子息三兄弟が昭和15年に有限会社花巻鉄工所を興し、長男幸助が社長、四男吉助が製造部長、五男泰助が営業部長を務め、農機具生産等を主体に、当時の日本製鉄釜石製鐵所の協力会社となるなど事業を拡大し、従業員は180名を越えたそうですが、終戦後大陸から多くの引き揚げ者を雇用し、労働争議に巻き込まれ、昭和24年に事業閉鎖を余儀なくされました。
高橋吉助は、昭和26年に改めて中央製作所と称して事業を再開、昭和40年に株式会社中央製作所として法人化し、初代社長に就任、現在に至る基礎を築きました。株式会社として法人登記された昭和40年10月4日を当社の創立記念日としております。
昭和50年には、第二代社長に佐々木郁夫が就任、鉄構事業を(株)中央製作所、建築業を中央建設工業(株)、石油油脂販売業を(株)中央石油へと3社に分社化し、各事業を着実に成長させました。
平成14年、第三代社長に佐々木史昭が就任、平成15年に中央製作所と中央建設工業を合併して株式会社中央コーポレーションを設立、鉄構・建築両事業の相乗効果を図り、より高度な技術で鋼製社会インフラの整備に貢献する新しい企業として進化を続け、現在に至っております。
時代を超えて共通するのは、自国を愛し、高度な技術を磨き、愛すべき社員と共に日々精進し、地域社会へ貢献する、という実直な経営方針です。
平成23年に発災した東日本大震災において、当社は応急復旧や調査に全面協力し、復興工事においては岩手県内外の多くの大型橋梁・水門・陸閘を担当致しました。津波対策用に河川河口部に設置される日本最大級の大型シェルゲートや、防潮堤に設置される大型ステンレス陸閘、アルミニウム陸閘、橋長数百メートルに至る鋼連続箱桁橋など、数多くの難易度の高い大型工事を元請として完成させ、非常に高い評価を頂戴致しました。
今後、震災復興過程で培った数多くの社会インフラ整備に関する経験、高度な技術をより広範な範囲で提供し、広く社会に貢献して参りたいと考えております。
経営理念
“顧客第一主義”
「鋼と建設の高度な技術で社会に貢献します。」
どのような時代においても常に高い技術を提供して社会に貢献し、市民の皆様に必要とされ、愛される企業を目指し、社員・関係者一丸となって精進して参ります。
引き続き末永くご指導、ご鞭撻いただきますようよろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長 佐々木史昭